コラム

メールの誤送信対策5選! 社内で起こりがちな誤送信の例も紹介

ファイル転送

従業員のうっかりミスによるメールの誤送信は、クレームや信用低下といった深刻な影響をもたらす可能性があります。このような事態を未然に防ぐためには、適切な対策が必要です。今回はメールの誤送信でよくある例や原因、メールの誤送信対策について解説します。

起こりがちな誤送信の例

対策を講じるべきメール誤送信の代表例が、宛先・添付ファイル・文面を間違えたまま送信してしまうものです。ここでは、それぞれのメール誤送信事例について、どのような経緯で発生し、どのようなリスクがあるのかを解説します。

宛先を間違えた

メールの宛先に関する誤りは、大きく分けて、送信相手の入力ミスとBCCの設定ミスの2種類があります。

送信相手のアドレスを誤り、別の取引相手にメールを送ってしまうと、文面や添付ファイルが、関係のない第三者に流出するリスクがあります。特に、 宛先欄に送信先候補を表示するオートコンプリート機能があると、うっかり間違った宛先を選んでしまう可能性がある ため、注意が必要です。

また、BCCで送るはずがCCになっていると、 メールを受信した相手全員に宛先のメールアドレスが表示されてしまう ので、個人情報の流出につながるおそれがあります。

添付ファイルを間違えて送ってしまった

メールの添付ファイルに関する誤りも、メール誤送信によくある事例です。添付するファイルそのものを間違える場合や、不要な情報が入力されたファイルが混入する場合、ファイルの暗号化を忘れる場合などがあります。

誤って送ったファイルに特定の個人に関する情報や自社の重要な情報が含まれていると、 個人情報や機密情報の漏洩になってしまう ため注意が必要です。また、取引先や顧客などとの信頼関係を損なう原因にもなります。

文面の内容に誤りがあった

文面に誤りがあるのに気付かず、そのままメールを送信してしまうといった誤送信もよく見受けられます。例えば、下書き状態で文面が未完成であるにもかかわらず送ってしまう、他社に送った内容をコピー& ペーストし、情報を修正しないまま送信してしまうなどのケースがあります。

特に送信のショートカットを設定していると、誤って作成途中のメールを送信してしまう可能性も高くなります。

送信したメールの文面に誤りや不備があると、 相手に悪い印象や不信感を持たれかねません。 また、内容によっては、 個人情報や機密情報の漏洩につながるリスクがあります。

メールの誤送信が起きる原因

メールの誤送信が起きる主な原因は、ヒューマンエラーと不明確な運用ルールです。効果的な対策を講じるためにも、具体的にどのような状態がメールの誤送信につながるのか、詳しく把握しておきましょう。

ヒューマンエラー

メールの誤送信が起きる原因の代表例が、従業員の操作ミスや確認不足などといった人為的なミスです。

ヒューマンエラーは、疲労・睡眠不足といったそのときの体調や、焦り・慢心・不安といった心理状態など、 様々な要因によって引き起こされます。 例えば、繁忙期で業務が立て込んでいると、注意散漫になり誤ってメールを送るケースが増えるでしょう。

また、ヒューマンエラーは、新人に限らずベテラン従業員にも起こりやすいことに注意が必要です。業務に慣れてくると、チェックが疎かになったり、作業時間を短縮するために工程を省き過ぎたりした結果、誤送信が発生することが多くあります。

運用ルールの不明確さ

メールに関する運用ルールが十分に整備されていない、または従業員への周知が行き届いていないといった場合も、誤送信が起こりやすくなります。 メールに関するリテラシーやセキュリティに対する意識については、従業員間で差があるためです。 特に新卒や入社して日が浅い従業員は、リテラシーが低い可能性があります。

誰もがルールを明確に把握できるよう、「重要書類を送付する場合はあらかじめ上長からの承認をもらう」など、運用ルールを具体的に整備しておきましょう。また、整備したルールは研修や社内の掲示板への掲示などを通じて浸透させておくことが大切です。

メールの誤送信対策

メールの誤送信の防止には、チェックリストの作成や第三者チェックなど複数の対策があります。ここでは、メールの誤送信対策に効果を発揮する具体的な方法を4つ紹介します。

対策① メール送信前のチェックリストを作成する

メール送信前に、ミスしやすいポイントを誰でも簡単に確認できるチェックリストは、メールの誤送信対策として効果的です。

メール送信前のチェックリストに 盛り込むと有効な項目 には、下記のような内容があります。

項目

チェック

宛先
  • 送り先のアドレスは正しいか
  • CCやBCCは正しく設定されているか
件名
  • 空欄になっていないか
  • メールの主旨が的確に伝わるか
  • 冒頭に「Re:」が複数付いたままになっていないか
宛名
  • 相手方の会社名や部署、氏名などに誤りはないか
  • 役職名や敬称に抜けや誤りはないか
挨拶文 冒頭や結びに適切な挨拶文を記載しているか
本文
  • 誤字や脱字、機種依存文字の使用はないか
  • 不適切な表現や誤った敬語を使っていないか
  • 署名はあるか
  • 文章は簡潔でわかりやすいか
  • 相手方の質問などにすべて答えているか
  • 日時や場所、金額などに誤りはないか
添付ファイル
  • 正しいファイルを添付したか
  • 添付ファイルを暗号化したか
  • 内容が明確にわかるタイトルになっているか

対策② 第三者チェックを行う

メール送信前に第三者によるチェックを行うことで、誤送信を大幅に減らせます。宛先・本文・添付ファイルといった、特に 信頼の低下や情報漏洩リスクの高い部分を中心に、メールの送信者以外のダブルチェックを実施すると効果的 です。

ただし、チェックを行う第三者を上司や特定の先輩従業員などに限定すると、業務負担が増える懸念があります。そのため、チェック担当者は複数の従業員に割り振るなど、負担を分散する工夫しましょう。

対策③ メーラーの誤送信防止機能を使う

メーラーによっては、誤送信を防止するための機能がついています。ここでは、代表的なメーラーであるOutlookとGmailについて、どのような誤送信防止に役立つ機能があるのかチェックしておきましょう。

Outlookの場合

Outlookでは、送信保留機能・オートコンプリートの無効化・メール送信取消機能が誤送信防止に役立ちます。 機能の概要と設定方法は下記の通りです。

機能名

概要

設定方法

送信保留機能 送信処理をしても一時的に保留し、時間内であれば取り消せる ファイル→オプション→詳細設定→送受信の順に開き、「接続したら直ちに送信する」のチェックをはずす
オートコンプリートの無効化 宛先欄で送信先候補を自動表示させないようにできる ファイル→オプション→メール→メッセージの送信の順に開き、「[宛先][CC][BCC]に入力するときにオートコンプリートのリストを使用して名前の候補を表示する」のチェックをはずす
メール送信取消機能 受信した相手が未読なら、メールを受信トレイから削除できる 「送信済みアイテム」から取り消したいメールを開き、メッセージ→移動→アクション→メッセージの取り消しの順に選び、画面の指示に従って処理する

Gmailの場合

Gmailでは、情報保護モード・送信取り消し機能が誤送信防止に役立ちます。 機能の概要と設定方法は下記の通りです。

機能名

概要

設定方法

情報保護モード メール受信者側に、有効期限設定・SMSパスコード設定・操作の制限を行い、情報漏洩の予防ができる 新規メール作成時、「鍵と時計のアイコン」をクリックし設定する
送信取り消し機能 送信処理をしても一時的に保留し、設定時間内であれば取り消せる メッセージ送信時、画面下部に「元に戻す」が表示されるので、クリックする

対策④ メール誤送信防止ツールを取り入れる

メール誤送信防止ツールを導入することで、 ヒューマンエラー対策を従業員任せにせず、確実に実施できます。

ツールの主な機能は、下記の通りです。

  • 送信時の宛先確認機能
  • 添付ファイルの自動暗号化機能
  • 送信メールの一時保留機能
  • 上長による承認機能

まとめ

メールは誤送信してしまうと取り返しがつかないため、防止を徹底させることが欠かせません。ただし、ヒューマンエラーを完全になくすのが難しいのも実情です。

その点、ファイル共有であれば、「URLのリンクを無効にする」「クラウドに保存したファイルを差し替える」といったリカバリーができるため、メール以外の方法も併用すると安心です。

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