請求書管理における課題を解決! 効率化への道のりを紹介
請求書の管理とは、請求書の発行から入金確認までを含む一連の業務を指します。会社の資金繰りを左右する重要な業務です。請求書の管理がずさんになると、取引先からの信用がなくなったり、経営が上手くいかなくなったりする危険性があります。今回は請求書管理における課題点をはじめ、効率化させる方法について紹介します。
請求書管理における課題
請求書管理は、紙やExcelで行うのが一般的です。請求書管理では、正確な数字や請求先の記載が必須になるほか、自社で発行したものや取引先から授受したものをファイリングしたり、Excelにデータを転記したりしなければなりません。しかし、これらの方法では、様々な問題が生じてしまうものです。
書類の保管に負担がかかる
すべての請求書を紙で保管する場合、請求書は法人で最低7年間、個人事業主で最低5年間保存する義務があります。そのため、オフィス内の貴重なスペースが占有されるだけでなく、保管場所の維持や管理にも手間とコストがかかるのです。
さらに、紙の書類は検索性が低いという問題があります。必要な書類を探し出すのに時間がかかり、業務効率の低下を招きます。
人的ミスが発生しやすい
書類を確認したりデータを手入力したりする際は、どうしても人的ミスが起こってしまうものです。例えば、請求金額の計算ミスや、手書きの情報をデジタル化する過程での入力ミスが考えられます。
請求書管理でミスが発生すると、取引先との信頼関係に悪影響を及ぼします。場合によっては、ビジネス関係の継続が難しくなることも考えられます。
情報漏洩・紛失のリスクがある
紙で請求書を管理する場合、書類を整理する過程で紛失してしまうリスクがあります。
また、第三者による盗み見や持ち出しといった情報漏洩のリスクにも注意が必要です。
故意に情報漏洩するつもりがなくても、Excelのファイルを保管したUSBストレージや外付けSSDを紛失するなど、ファイルの取り扱い方を間違えると信用問題に発展し、トラブルを招くケースもあるのです。
電帳法に対応しなければならない
2022年1月に改正された電子帳簿保存法(以下、電帳法)では、税務関係の帳簿・書類を電子データとして保存することが施行されました。2023年12月31日までは宥恕(ゆうじょ)措置が取られていたものの、2024年1月1日からは完全義務化されています。ただし、2024年1月1日からは電帳法の要件が緩和される猶予措置が設けられています。
紙で受領・作成した書類の場合は、スキャナ保存をする必要があります。しかし、スキャナ保存をする際は真実性や可視性を確保するために、下記の要件を満たさなければなりません。
- 入力期限の制限
- 一定水準以上の解像度及びカラー画像による読み取り
- タイムスタンプの付与※
- 読取情報の保存
- バージョン管理
- 入力者等情報の確認
- 帳簿との相互関連性の確保
- 見読可能装置の備付け等
- 電子計算機処理システムの概要書等の備付け
- 検索機能の確保
請求書管理を効率化させる5つの方法
請求書管理には正確さが求められるため、ミスがないかの確認作業に多くの時間を費やします。ここでは、請求書管理を効率化させる方法を紹介します。
工程を見直す
現在の請求書管理フローを見える化し、不要な作業や重複している手順を洗い出します。その際、それぞれの工程における担当者と業務内容を書き出して整理すると、社内業務と取引先が関わる業務が明確になり、最適化しやすくなるでしょう。
業務担当者やその工程を行う時期、業務工数を明確にできれば、業務の停滞を防ぎながら具体的な解決策を生み出せます。
請求業務代行サービスを活用する
請求業務を代行サービスに委託すれば、別の業務に時間を充てることができます。
委託の方法としては、下記の2つが挙げられます。
- 請求書の発行や送付、代金の回収といった一連の業務を専門業者に委託する方法
- 請求業務の一部を委託する方法
特に、従業員数が少ない企業では、請求管理業務を他社に委託すると、従業員がコア業務に集中できるようになります。
また、このような業務は税理士や会計士に外注することも可能です。税理士や会計士は請求業務に関する豊富な知識と経験をもっており、法的要件を遵守しながら正確かつ迅速に業務を遂行します。請求管理が複雑な会社であるほど、ミスやトラブルの発生を予防できます。
ペーパーレス化を進める
ペーパーレス化をすることで、印刷や押印、発送といった手間や費用を大幅に削減できます。請求書の作成から送付までのプロセスを電子化することで、手作業で起こり得るミスを減らし、迅速な対応ができるようになります。ペーパーレス化によって、請求書管理業務全体の効率が向上し、処理時間の短縮が期待できるでしょう。
ペーパーレス化の具体的な方法としては、下記の通りです。
- 紙で受け取った請求書をスキャンして保管する
- データで受け取った請求書は印刷せずにPDFでそのまま保管する
また、ペーパーレス化を進めるとテレワークに対応しやすくなります。データをクラウド上で管理できるため、場所を選ばずにアクセスでき、在宅勤務やリモートワークでもスムーズに業務を行うことが可能です。
請求書をクラウド上で一元管理する
クラウド上で請求書を一括管理すれば、データの整合性が保たれ、情報の分散や重複を防げます。これによって、請求書の紛失や見落としのリスクが大幅に減少します。
また、クラウド上に集約することで検索性が向上し、必要な請求書を迅速に見つけられるため業務効率が格段にアップするのです。
さらに、場所を問わずにアクセスでき、利便性も高まります。リモートワークや出張先でも、簡単に請求書の確認や処理が行えるため、業務の柔軟性が向上します。クラウド上でのデータ保存は、バックアップの手間を省き、データの安全性も確保されます。
請求管理システムを導入する
請求管理システムを導入すれば、手作業によるミスが減少し、業務の精度が向上します。自動化されたシステムは、請求書の作成から送付、支払いの追跡までを一貫して行うことが可能です。
システム内で請求書を作成し保存できるため、紙の請求書を保管するためにかかるスペースやコストの削減を図れます。
さらに、データの整合性が保たれ、業務プロセスの透明性が向上します。リアルタイムでデータ更新やアクセスができるようになり、管理者は請求業務の進捗状況を即座に把握することが可能です。
また、電帳法に対応した請求管理システムであるかどうかも確認することが重要です。
検索機能の確保をはじめ電帳法で定められた要件を満たした機能が搭載されているため、正確に保存することができます。
請求書管理の効率化には「Final Document」がおすすめ
「Final Document」は、ドキュメント管理とファイル共有がひとつになったクラウドサービスです。請求書管理に必要な機能をワンパッケージで提供しているため業務効率化を図れます。
また、紙で受け取ってスキャンした請求書だけでなく、データで受け取った請求書にも対応しています。これによって、請求書の形式を問わず一元管理が可能となり、無理なくペーパーレス化を進められるのです。
さらに、請求書管理で安全性は必須ですが、「電子取引」に関してJIIMA認証を取得しています。企業の重要な情報を安全に保護し、信頼性の高い請求書管理が可能です。
「Final Document」は、請求書管理の効率化とセキュリティ向上を両立させる優れたクラウドサービスです。企業のデジタル化を推進し、請求業務をより一層スムーズに進めるために最適なツールになります。
まとめ
請求管理でのミスや紛失は、会社の信用を失うトラブルにも発展するほど重要な業務です。従来の紙やExcelの管理では、紛失や情報漏洩のリスク、人的ミスのリスクが非常に高いことが懸念されていました。クラウドサービスを活用し、ペーパーレス化を図り、業務の効率化と人的ミスを削減して、安全性の高い請求管理を行いましょう。