コラム

社内でファイルを共有する方法とは? 注意点やおすすめのツールも紹介

ファイル共有

現代のビジネス環境において、効率的かつ安全な社内ファイル共有は不可欠です。デジタル化が進むなか、情報は企業の重要な資産となっており、適切な管理が求められています。特に情報漏洩は企業の信頼性を大きく損なう可能性があるため、細心の注意を払わなければなりません。

そこで今回は、社内でファイルを共有する方法や、ファイルを共有する際のポイント・注意点などについて解説します。

社内でファイルを共有する7つの方法

社内でファイルを共有するには、様々な方法があります。ここでは、その代表例7つについて、概要やメリット・注意点などを紹介します。

方法① メールに添付

社内・社外を問わず、よく使われているのが、メールにファイルを添付して送信する共有方法です。 宛先を指定するだけで複数の相手に一斉にファイルを共有できる ので、手間を省ける利点があります。

一方で、添付できるファイル容量には制限があるため、大容量のデータを共有したい場合は不向きです。また、別の宛先に誤送信するトラブルがよくあるので、うっかり社外などに送って情報漏洩にならないよう注意する必要があります。

方法② USBメモリを使用

共有したいファイルを保存したUSBメモリを共有したい相手に渡す方法もあります。USBメモリは、PCに挿入するだけでファイルの閲覧やダウンロードができるので、 ITに詳しくなくても使いやすい のがメリットです。

ただし、USBメモリは紛失や盗難のリスクが高く、管理がずさんだと情報漏洩につながるおそれがあります。近年では、USBメモリの利用を禁止している企業も少なからず見受けられます。

方法③ パソコンのファイル共有機能を使用

OSがWindows 10またはWindows 11のパソコンには、ファイル共有機能が標準搭載されています。共有設定をしてネットワークに接続すれば、共有先のOSにかかわらずファイルを共有できます。OSごとの設定方法は、下記の通りです。

Windows 10の設定方法

  1. タスクバーの「ネットワーク」を選択
  2. 「ネットワークとインターネットを開く」の「ネットワークと共有センター」を選ぶ
  3. 「共有の詳細設定の変更」の「ファイルとプリンターの共有を有効にする」に設定する

Windows 11の設定方法

  1. タスクバーの「ネットワーク」を選択
  2. 「ネットワーク設定とインターネット設定」の「ダイヤルアップ」を選ぶ
  3. 「ネットワークと共有センター」で「共有の詳細設定」を選び「ファイルとプリンターの共有を有効にする」に設定する

方法④ ファイルサーバーの利用

ファイルサーバーとは、ファイルの保存・閲覧・編集などの機能に特化したサーバーです。アクセス権限をユーザーごとにカスタマイズでき、 セキュリティを高く保てます。 大容量のファイルも難なく共有できるので、動画素材やCADで作成した設計図など容量が 大きなデータを扱う機会が多い部署にとっても有用 です。

ただし、ファイルサーバーを使うには、機器を購入し、一から設計する必要があります。専門知識が求められるほか、設計に時間や費用がかかる点には注意しましょう。

方法⑤ NAS の導入

NAS(Network Attached Storage)とは、ファイル保存・共有に特化したネットワーク接続対応のハードディスクです。ファイルサーバーと異なり、難しい構築は不要です。

ソフトウェアのインストールや設定もないため、 購入後すぐに利用できます。 ファイルサーバーよりも費用が安いため、 初期費用を抑えやすいのも大きな利点 です。

ただし、ファイルサーバーのようなサーバー機能(Webサーバーの構築、データベースの運用、メールサーバーの設置など)はありません。

方法⑥ ビジネスチャットの利用

ビジネスに特化したチャットツールでも、ファイルを共有できます。ビジネスチャットは、リアルタイムで連絡がしやすく、 迅速にファイルを共有できるのが特徴 です。IPアドレスの制限も可能で、 セキュリティ面でも安心です。

注意すべき点として、一般的に送受信できるファイル容量に制限があるので、大容量のファイルを共有する機会が多い企業には不向きといえます。

方法⑦ クラウドストレージの活用

クラウドストレージは、インターネット経由でデータを保存・共有できるストレージです。 インターネットにアクセスできれば、誰でも場所を問わずファイルの共有・編集などができます。 アクセスできるユーザーを指定できるので、パスワードを設定しなくても安全な環境でファイルを共有できるのも強みです。

ただし、オフラインでは利用できず、ファイルサーバーなどと比べると、カスタマイズの自由度に限りがあります。

社内でファイルを共有する際のポイント・注意点

社内でファイルを共有する際に、押さえるべきポイントと注意点を紹介します。

ポイント・注意点① 自社に合う方法を選ぶ

円滑に社内でファイルを共有するには、自社に合った方法を選ぶことが大切です。これまでに紹介した通り、ファイル共有方法には様々なものがあり、 それぞれ利点・注意点や適するシーンなどが異なります。

下記の例の通り、自社の状況やニーズに合わせて方法を選びましょう。

社内の情報を安全に管理したい場合 ファイルサーバー
複数人での共同編集が必要な場合 クラウドストレージ
リアルタイムで共有したい場合 ビジネスチャット

ポイント・注意点② フォルダやファイルは整理する

定期的にフォルダやファイルを整理し、誰もが必要なデータをすぐにみつけられるようにしておきましょう。フォルダやファイルがわかりづらく目当てのデータを探すのに時間を要すると、いくら最適なファイル共有方法を選んでも、 業務効率は低下してしまうため です。

効果的な整理方法として、ファイルの命名ルールを設けることがあげられます。例えば、「プロジェクト名_文書名_作成日」という形式で統一することで、必要なファイルを素早く特定できます。

また、定期的に同じファイルが二重で保管されていないか確認し、重複しているファイルは適宜削除するようにしましょう。

ポイント・注意点③ アクセス権限を設定する

ファイル共有の安全性を確保するには、ユーザーごとにアクセス権限を適切に設定するのがポイントです。誰でもファイルにアクセスできる状態では、悪意のある第三者も内容を閲覧・入手できるので、 情報漏洩のリスクが高くなります。

加えて「閲覧のみ可能」「閲覧と編集が可能」など操作を許可する範囲の設定も行っておくと、データの誤消去や改ざんのリスクを減らせて安心です。

ポイント・注意点④ アクセスログを取得する

アクセスログを残し、いつ誰がファイルを操作したか確認できるようにしておきましょう。これは、不正行為への抑止力にもなります。

また、管理者側でも操作ログを定期的に監視し、不審な動きがないか確認することも重要です。これにより、不適切な操作を行っていた従業員に対し、注意喚起を促せます。

さらに、サイバー攻撃や不正アクセス、データの誤消去・改ざんなどがあった際、 影響範囲や原因を特定しやすく、復旧や再発防止策の策定を効率的に実施できます。

ポイント・注意点⑤ バックアップを定期的に取る

ファイル共有をするなら、バックアップの定期的な実施が非常に重要です。複数の従業員でファイルを共有すると誤消去や不適切な上書き保存のリスクが高まりますが、バックアップさえ取っていれば、 速やかにデータを復旧できる ためです。

そのほか、機器の故障やマルウェア感染などによっても、ファイルが閲覧できなくなったり消えたりする危険性があるため、バックアップは確実に行いましょう。

ポイント・注意点⑥ ファイアウォールを導入する

ファイアウォールは、防火壁として外部から社内ネットワークへの不正なアクセスや攻撃が、内部に侵入する前に遮断するシステムです。セキュリティを高め、 情報漏洩やデータの改ざん・消去を防げます。

しかし、ファイアウォールだけでは、内部からの脅威を防ぐのは難しいといわれています。安全にファイル共有をするためにも、あわせて下記のセキュリティ対策も講じておきましょう。

  • OSやソフトウェアのアップデートをする
  • アンチウイルスソフトを導入する
  • 従業員に情報セキュリティ教育を実施する
  • IPS(不正侵入防止システム)やIDS(不正侵入検知システム)を導入する

ポイント・注意点⑦ セキュリティソフトを導入する

セキュリティソフトは、PCやスマートフォンなどをセキュリティリスクから保護するため、ぜひ活用したい商品です。ファイアウォールが見抜けなかった マルウェアなどの攻撃を阻止したり、不正プログラムを検知・排除したりできます。

ファイアウォールとセキュリティソフトのどちらかですべてのリスクに対応するのは難しいため、併用することでより安全な業務環境を構築できるでしょう。

社内でのファイル共有におすすめのツール

社内でのファイル共有を安全かつ円滑に進めたい場合は、クラウドサービスの「Final Document」の利用をご検討ください。

Final Document」では、PDFやWord、Excelで作成した営業資料や請求書、注文書など、あらゆるドキュメントを共有・管理できます。

また、自宅や外出先などオフィス以外の場所にいても利用できるため、 安全かつ簡単にファイルを共有できます。 社外秘の情報に関しては、 フォルダごとにアクセス権限を設けられるので、情報流出のリスクも防げます。

そのほかにも、ドキュメント管理・ワークフロー・電帳法キャビネット・ Web-API連携など、様々な便利機能を搭載しています。

詳しい機能については、下記よりご確認ください。

Final Document
もっと詳しく知る

まとめ

社内でファイルを共有するには、ファイルサーバーやクラウドストレージなど複数の方法があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。自社に適した方法を選び、セキュリティ対策などを行った上で、安全で円滑にファイル共有を行いましょう。

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