ファイル転送とファイル共有の違いは? サービスのメリットを比較

社内でファイルのやり取りをする機会が増えて、どのようにファイルを共有すべきか悩んでいませんか。ファイルをやり取りする方法には、ファイル転送サービスとファイル共有サービスがあります。今回は、ファイル転送サービスとファイル共有サービスの違いや、それぞれのメリットについて紹介します。
ファイル転送サービスとファイル共有サービスの違い

ファイル転送サービスとファイル共有サービスは何が違うのか、「できること」「目的」「安全性」の3つの観点から解説します。
できること
ファイル転送サービスとファイル共有サービスでは、その機能に違いがあります。
ファイル転送サービス
ファイル転送とは、ネットワークを利用してファイルを別の場所に送信することです。相手に送りたいファイルをサービスが提供するサーバーにアップロードし、そのURLをメールで送付します。
ファイルそのものを直接送信することに特化している点が特長です。
ファイル共有サービス
ファイル共有とは、オンラインストレージにファイルをアップロードし、それをシェアすることです。オンラインストレージを利用することで、複数のユーザーとファイルを共有できます。
決められた容量の範囲内で自由にファイルを保存できる点が特長です。
目的
ファイル転送サービスとファイル共有サービスは、利用目的も異なります。
ファイル転送サービス
ファイル転送サービスは、低コストで大容量のファイルを送信するのに適したサービスです。一度きりのファイル送信や、画像や動画などの大容量のファイルを送る際に利用されます。
ファイル共有サービス
ファイル共有サービスは、ファイルの閲覧に加え、共同編集にも対応したサービスです。チームや取引先との継続的なデータの共有や共同作業を行いたい場合に活用できます。
安全性
ファイル転送サービスとファイル共有サービスには、安全性においても違いがあります。
ファイル転送サービス
無料のファイル転送サービスでは、アクセス履歴(ログ)を自社で確認できない場合があります。
法人で利用を検討する際は、通信の暗号化やアクセス権限などがかけられる有料サービスを選ぶことをおすすめします。
ファイル共有サービス
ファイル共有サービスの多くは、基本機能としてセキュリティ機能を備えています。例えば、通信の暗号化やアクセス権限の設定、ユーザー別の利用制限などに対応しています。
法人で利用する場合は、2段階認証やアクセス履歴など、より高度なセキュリティ機能がある有料プランを選択するとセキュリティを強化できます。
ファイル転送サービスのメリット

ファイル転送サービスの主なメリットを3つ取り上げます。
無料のサービスも多い
ファイル転送サービスには、無料で利用できるものが多くあります。無料のサービスであれば、コストを抑えてファイルを共有できるのがメリットです。
安全性が気になる場合は、セキュリティ機能が搭載された有料のファイル転送サービスを選ぶと良いでしょう。有料のサービスはデータ容量に応じて料金が発生する仕組みとなっており、単発でファイルを送信したい場合に便利です。
シンプルな仕様で大容量ファイルを送れる
ファイル転送サービスは、相手先を選択してファイルを送信します。直感的な操作でファイルを転送できるため、扱い方に慣れていなくても利用できるのが特長です。送信に特化しているため、シンプルな構造で、素早くファイルを送信できます。
また、ファイル転送サービスは、大容量のファイルの送信にも対応しています。メールやチャットツールの場合、ファイルサイズに制限があるため、大容量のファイル送信には適していません。メールやチャットツールの代わりに、ファイル転送サービスを利用すれば、容量の大きいファイルを送信できます。
サーバー容量を気にしなくて良い
有料のファイル転送サービスの多くは固定の容量制限がなく、送信単位やユーザー数に基づいて課金が管理されています。
使用状況によっては利用金額が上がりますが、ストレージの追加やプラン変更などの手間なく、大容量のデータを送信できる点はメリットです。
一方、ファイル共有サービスは通常、ストレージ容量に基づいて料金が設定されています。容量が不足した場合には、上位プランへの契約変更などの手続きが必要です。
ファイル共有サービスのメリット

ファイル共有サービスの主なメリットを4つ紹介します。
期間が経っても削除されない
ファイル転送サービスは、一定期間が経過すると自動的にファイルが削除されます。そのため、期限が過ぎるとファイルを確認できなくなります。
一方、ファイル共有サービスでは、ファイル転送サービスのように自動削除の心配はありません。ユーザー側でファイルを削除しない限り、ストレージに長期間保存されます。
また、多くのファイル共有サービスには、誤って削除したファイルを一定期間内であれば復元できる機能が備わっています。復元可能な期間はサービスによって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
グループ単位で管理・利用できる
ファイル共有サービスなら、ユーザーのアクセス権限を変更することにより、グループ単位でファイルを管理することが可能です。
グループ別に管理するメリットは、必要なファイルをグループに所属するユーザーに一括で共有できることです。社内でグループを作成できるだけでなく、社外を含めたグループ作成も可能なため、作業の効率化につながります。
同時に編集ができる
ファイル共有サービスは、ユーザーが同時に編集できるのも特長です。
ファイル転送サービスの場合、ファイルを送信することに特化しているため、修正が必要な場合は新たなバージョンを送信します。
一方、ファイル共有サービスは、ストレージにアクセスできる編集権限を持つユーザーであれば、自由に書き込みが可能です。複数人でリアルタイムにファイルを編集できるため、効率良くファイルの更新が行えます。
ファイル共有サービスでは、編集履歴が残る点も大きなポイントです。誰がどこを編集したかがわかるため、データ改ざんの抑制にもつながります。
安全に共有できる
ファイル共有サービスは、ユーザーごとにIDが付与され、アクセスなどが管理されています。ファイル共有サービスの機能であるアクセス制限やパスワード設定を利用することで、意図しないユーザーによる不正アクセスやデータ取得を防止できます。外部への情報漏洩の防止にも有効です。
また、ファイル共有サービスは、ファイルをアクセス権のあるストレージにアップロードして共有するため、誤送信のリスクを軽減できます。
さらに、ファイル共有サービスには、通信暗号化や監視ログ機能などが備わったサービスもあります。セキュリティの充実したサービスを選択することで、安心してファイルをやり取りすることが可能です。
社内外問わずシンプルにファイルを受け渡しするならFinal Document
ファイルをスムーズに共有するのであれば「Final Document」をご利用ください。
「Final Document」は、社外に送るファイルを安全に送受信するためのファイル転送サービスです。
自動ウイルスチェックでファイルがアップロードされるため、セキュリティ面も安心です。誤ったファイルを共有した際は、取り消しもできます。上司承認のダブルチェック機能もあるため、重要な文書の共有にも活用できます。
まとめ
ファイルをやり取りする方法には、ファイル転送サービスとファイル共有サービスがあります。用途や目的に応じて、ファイル転送サービスとファイル共有サービスを適切に選択しましょう。