添付ファイル付きメールを送る際の注意点は? より安全に送信する方法を解説
業務に必要な資料やデータを共有する際に、添付ファイル付きメールを送ることがあるでしょう。しかし、添付ファイル付きメールの安全性に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は添付ファイル付きメールを送るときのポイントや、より安全な送信方法について解説します。
添付ファイル付きメールを送るときのポイント
まずは、添付ファイル付きメールを送るときの基本的なポイントと、それぞれの問題点について解説します。
容量に注意する
添付ファイル付きメールは、ファイルの容量に上限があります。上限を超える容量のファイルを添付すると正常に送信できなくなるため、2MB程度に抑えて送信するのが望ましいです。
どうしてもまとめてファイルを送信したい場合は、ZIPファイルにして容量を圧縮するのもひとつの手ですが、手間がかかるほか、受取側がウイルスチェックできない点がデメリットです。
また、上限を超えていなくても、大容量のファイルを添付するとネットワークに負荷がかかるため、複数のファイルを送りたいときは別の共有方法を考えたほうが良いでしょう。
誰でも開きやすいファイル形式で送る
例えば、クライアントにチラシのデザインをチェックしてもらうケースで、Adobe Illustratorでないと開けないファイルを添付したとします。
この場合、クライアントのPCにもAdobe Illustratorがインストールされていないとファイルが開けません。またWindowsやMacなどのOSの違いが原因で文字化けが起こる場合もあります。
そのため、PDFなどの開きやすいファイル形式に変換して送信するか、事前に相手のPCの環境を確認するなどの対策を考えることが必要です。
内容がわかるファイル名をつける
添付ファイル付きメールを送信するにあたって、ファイル名にも配慮する必要があります。曖昧なファイル名だと、ダウンロード後にどこに行ったかわからなくなったり、誤って削除してしまったりするリスクがあるためです。
送信相手に不要な負担をかけないためにも、「請求書」「〇〇デザイン案」など、何のファイルなのかが明確なファイル名をつけましょう。
また、同じ名称のファイルを送信する場合は、それまでに送付したファイルと混ざらないような名称をつける必要があります。
「20240101_請求書」のように日付を入れたり、「〇〇デザイン案_ver1」とバージョンを含めたりして管理しやすくなるようにしておきましょう。
添付ファイルについて相手に伝える
添付ファイル付きメールを送るときには、メール本文の冒頭にファイルを添付していることとあわせて、どのようなファイルなのかを記載しておきましょう。
添付ファイルはウイルス感染の原因にもなるため、何の説明もないと相手が不安を覚えます。冒頭で添付ファイルについて伝えることで、安心して開けてもらえるでしょう。
また、添付ファイルを正常に送信できなかった場合も、添付ファイルがあることを記載しておけば気づいてもらえます。下記に例文を紹介しますので、参考にしてください。
本文:
○○株式会社 ○○様
お世話になっております。
株式会社○○の○○課○○です。
ご依頼いただいている〇〇のデザイン案が完成しましたので、添付ファイル(PDF形式)お送りいたします。ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
■添付ファイル:〇〇デザイン案_ver1 .pdf
添付ファイルをご確認いただき、修正やご不明点などございましたら私までご連絡ください。
何卒よろしくお願いいたします。
情報漏洩のリスクを考慮する
添付ファイルの有無にかかわらずメールを送る際は、送信先の誤りや第三者による傍受などのリスクがつきまといます。
万が一、情報漏洩が生じると会社の信用を損なってしまうため、機密情報や重要なデータは送らないのが賢明です。
より安全に添付ファイル付きメールを送る方法
ここでは、より安全に添付ファイル付きメールを送る方法を知っておきましょう。
ファイルとパスワードを別の手段で送信する
どうしてもパスワードつきのZIPファイルを送信する必要がある場合は、ZIPファイルとパスワードを別々の送信ルートで共有しましょう。ファイル送信後に同じメールでパスワードを送ると、第三者に閲覧されてしまう可能性があるためです。
ファイルをメールで送ったら、パスワードは電話やチャットツール、SMSなどで送るとパスワードが他者に漏れるリスクを軽減できます。
受信者がパスワードを決める
ZIPファイルのパスワードを受信者が決めるのもセキュリティ対策として効果的です。受信者が考えたパスワードを設定すれば、ファイルを送るたびにパスワードをやり取りする必要がなくなります。
ただし、設定したパスワードの共有方法によっては、パスワードが流出するリスクがあるため注意が必要です。
添付ファイル自体を暗号化する
Officeのパスワード機能や暗号化ツールを活用して、ファイル自体を暗号化するのもひとつの手です。ZIPファイルのパスワードよりも高いセキュリティを期待できます。
ただし、暗号化ツールは有償の製品のほうがセキュリティ面で優れているため、できれば有償の製品を利用するのがおすすめです。
また、Officeのパスワード機能や暗号化ツールも何らかの手段で設定したパスワードを共有する必要があるため、万全ではないことを理解した上で利用しましょう。
安全性の高さならファイル共有サービスもおすすめ
安全性を重視するなら、ファイル共有サービスを利用するのがおすすめです。ファイル共有サービスとは、クラウド上にファイルを保管し共有できるサービスです。
クラウドを活用するため、インターネット環境があればどこからでもファイルを確認できます。ファイルごとに閲覧権限を設定でき、通信は常に暗号化されるため、第三者に閲覧される心配もありません。
どのファイル共有サービスを利用するか迷ったら、「Final Document」の利用をご検討ください。「Final Document」は、PDFやExcel、Wordなど、様々な種類のファイルを手軽に管理・共有できるクラウドサービスです。
動画やデザインデータなど大容量のファイルも共有可能で、アップロード時にファイルのセキュリティチェックが行われるためウイルス感染への対策もできます。データがクラウド上に保管されるため、オフィス以外の場所からアクセスできるのも便利です。
無料トライアルも用意しておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
まとめ
添付ファイル付きメールはセキュリティが低めで、添付するファイルの容量に上限があったり、ファイル形式やファイル名に配慮する必要があったりと不便なところもあります。
ファイルとパスワードを別の送信ルートで送る、添付ファイル自体を暗号化するなど、送信方法を工夫すれば少しは安全性を高められます。しかし、ZIPファイルは受取側がウイルスチェックできないため、重要なファイルのやり取りに向かないことには変わりません。
大容量のファイルがやり取りできて、なおかつセキュリティの高さも求めるなら、ファイル共有サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。