リモートデスクトップが接続できないのはなぜ? 原因と対処法
リモートデスクトップの接続エラーは、ぜひ避けたいトラブルのひとつです。スムーズに問題を解決するには、主にどのような原因や対処法があるのか把握しておくことが大切です。
今回は、リモートデスクトップに接続できないときの原因・対処法・エラーメッセージ などについて解説します。
Windows標準のリモートデスクトップが接続できないときの原因と対処法
リモートデスクトップで接続できない要因は様々です。ここでは、よく起こりがちな接続できない原因7つと、その対処法を解説します。
1.接続先PCの電源が入っていない
リモートデスクトップは、接続先PC(ホスト)の電源が切れている場合やスリープ状態では接続できません。PCの電源が入っていない主な原因として、「一定時間の経過後にスリープ状態に移行する設定」を変更し ていないというケースがあげられます。
この場合の対処法として、接続先PCの電源を入れるとともに電源の設定を確認し、スリープに移行することなく常時電源オンになるよう変更しましょう。また、ネットワーク経由で離れた場所にあるデバイスの電源をオンにしたりスリープを解除したりできるWake on LAN(WoL/ウェイクオンラン)を設定することでも対処できます。
Wake on LAN を使えるようにするには、BIOS(電源を入れて最初に起動するプログラム)の設定などが必要なので、システム管理者と相談の上で検討しましょう。
2.ネットワークの接続が悪い
ネットワークの接続が不安定、または切断されている場合にも、リモートデスクトップには接続できません。手元のデバイスと接続先のデバイスがネットワークに正しくつながっているか、インターネットの接続状況を確認しましょう。
無線LANを使用中に接続が不安定な場合は、ルーターの再起動を試すか、有線LANへ切り替えてみるのも有効です。また、有線で接続している場合、LANケーブルの接触不良や断線の可能性もあります。ケーブルの状態をチェックし、予備のケーブルと交換してみるなどの対処をしてください。VPNを利用している場合は、VPN接続の状態もあわせて確認しましょう。
3.ファイアウォール設定が適切でない
ファイアウォールがリモートデスクトップを許可する設定になっていない場合、リモートデスクトップは使えません。ファイアウォールの初期設定では、リモートデスクトップの接続を許可しない設定になっているため、きちんと変更されているか確認してみましょう。
ファイアウォール機能は、デバイスに搭載されているOSや、インストールしているウイルス対策ソフトなどに含まれています。WindowsであればWindows Defenderファイアウォールの設定を変更する、ウイルス対策ソフトであれば設定からファイアウォール機能をオフにする、といった対処をしましょう。
4.接続先になれないシステム環境である
リモートデスクトップは、対応しているシステム環境でなければ利用できません。例えばWindowsの場合、Windows10や11の中にも、下記の通りリモートデスクトップに対応しているエディションと対応していないエディションがあります。
リモートデスクトップに対応している |
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リモートデスクトップに対応していない |
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リモートデスクトップの接続先のデバイスに搭載されているOSのエディションを確認し、対応していない場合は、他のデバイスを接続先にするなどの対処をしましょう。
5.接続先のリモート接続設定が許可されていない
接続先のPCでリモート接続を許可する設定に変更していないと、リモートデスクトップは使えない点にも注意が必要です。初期設定ではリモート接続を無効にする状態であるため、リモートデスクトップ導入時は必ず有効に変えておきましょう。
リモート接続に関する設定は、Windowsの場合、「設定」の「システム」中にある「リモートデスクトップ」の項目から変更できます。接続を許可する設定に変更するとともに、リモートアクセスできるユーザーについても確認し、適切に設定しておきましょう。
6.ホスト名が見つからない
リモートデスクトップを使うには、手元のデバイス(クライアント)で、接続先のデバイス(ホスト)のホスト名を入力し、どのデバイスを遠隔操作するのかを決定する必要があります。そのため、接続先PCのホスト名がわからないと接続できません。
ホスト名は、接続先PCで確認します。Windowsの確認方法は、下記の通りです。
Windows 10 |
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Windows 11 |
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7.Windowsアップデート後に使えなくなった
Windowsアップデート後に、従来利用できていたリモートデスクトップが使用できなくなるケースがあります。アップデートによってセキュリティ設定が変更された り、ドライバーに不具合が生じたりすることが主な原因です。また、利用者側のデバイスがアップデート済みでも、接続先のデバイスがアップデートされていない場合も、接続できなくなることがあります。
リモートデスクトップで使用する両方のデバイスには、最新のアップデートが適用されているか確認しましょう。未使用のデバイスがあるなら更新を行うとともに再起動させましょう。また、アップデートが原因でリモートデスクトップができなくなっていると明らかな場合は、アップデートファイルを一時的に削除するのも有効です。
Windows標準のリモートデスクトップが接続できないときのエラーメッセージ
リモートデスクトップが接続できないときに表示されるエラーメッセージの内容によって、取るべき対処法は変わります。ここでは、よくあるエラーメッセージについて、その原因と対処法を解説します。
お使いの資格情報は機能しませんでした
ユーザー名やパスワードを間違えているときに表示されるエラーメッセージです。このエラーが表示されたら、下記のポイントを参考に、ユーザー名とパスワードが正しいか確認しましょう。
- 全角と半角、大文字と小文字の誤りはないか
- ユーザー名の欄に最初から入っていた誤ったユーザー名をそのまま使っていないか
- パスワードを変更した場合、変更後のものを入力しているか
リモートデスクトップはリモートコンピューターに接続できません
様々な要因で接続先のデバイスにつながらない場合に表示されるメッセージです。主な原因は、電源が入っていない、ネットワークに接続されていない、リモートアクセスが有効になっていないなどです。また、コンピューター名やIPアドレスが間違っている場合もあります。接続先の電源や設定、インターネットやVPNの状態などを確認しましょう。
このユーザーアカウントはリモートログインを許可されていないため、接続は拒否されました
リモートデスクトップに接続するために使用したログイン情報に接続する権限がない場合、このようなエラーメッセージが表示されます。接続先のデバイスで、リモートアクセスできるユーザーとして登録されているか確認しましょう。
アクセス権限が設定されていない場合は、下記の手順で登録できます。
- 「スタート」「設定」の順でクリック
- 「システム」「リモートデスクトップ」の順でクリック
- ユーザーの選択を行う
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まとめ
リモートデスクトップが接続できない場合の原因や対処法は様々です。「接続先PCの電源が入っていない」などのよくある原因や、エラーメッセージの意味を知っておくことで、速やかに問題を解決できます。今回ご紹介したポイントを参考に、円滑にリモート環境を運用しましょう。安心できるサービスを導入することで、トラブル回避が容易になります。