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【コラム】『ロマンとそろばん』~ソフト会社CEOの独り言~
第64回 レジ袋に包まれる地球 2019年2月20日配信
最近、副業をするようになった。
もちろん今話題になっているような副業ではなく、報酬をいただけない家事のことである。
というのも1年前から奥方の腰痛がひどくなりヘルプが必要になったからである。奥方が長年やってきた本格的な主婦業のようなことはできない。
私にやれることといえば、庭の手入れ、皿洗い、ゴミ出し、食料品や日用品の買い物、クリーニングに行ったり、奥方を病院に連れて行ったりと、車と時間があれば誰にでもできる仕事ばかりである。
夫婦ならその程度のことは当たり前……だろう。
私にとって一番面倒なのは何と言ってもゴミ出しである。これは本当に厄介だ。やってみて初めてその大変さがわかった。
例えば、資源ゴミは新聞紙、段ボール、雑誌、布類など、それぞれ別々に出さなくてはならない。ペットボトルは蓋やラベルを外した後、中をすすぎ、しかも踏みつぶしてから指定の袋に入れる。空ビンや空き缶も中をすすぎそれぞれ指定の袋へ。スプレー缶などは必ず穴を開けてからだ。プラスチックの食品トレイやパック、カップなども綺麗に洗ってからひとまとめにする。
一番嫌なのは台所ゴミと言われる可燃ゴミだ。残飯やフルーツの皮、料理くずなど生ものがたくさん含まれているのできつい臭いがする。
そして、3種類の指定ゴミ袋に分け、指定された回収場所に、決められた日にちの時間内に出す。ここまできっちりとやらないとゴミ収集車は持って行ってくれない。今まで一人でやってきた奥方の大変さがよくわかった。感謝しなければ!
最近はスーパーへも頻繁に出掛けるようになった。この1年近くは私1人で行っている。
最初は食料品など探し出すのにだいぶ手間取ったが、今では何がどこの棚に置かれているかすぐわかるようになった。手順にも慣れ、手際よく欲しいものをカゴに入れることができる。
賞味期限の長いものを奥から取るようなコツも知り、惣菜など今夜食べたいものは、閉店間際に行き値引きされたものを選ぶテクニックも覚えた。3~4件ある近くのスーパーのどこが安いかも少しずつわかってきた。
以前は、こうした買い物は苦痛だったが、今では楽しさを味わう余裕さえも出てきた。人間は変われるものだとつくづく思う。
ところで最近レジに並んでいると、店員さんから必ず「レジ袋は必要ですか?」と聞かれる。いつからこうしたことを尋ねられるようになったかわからないが、自分ではあたり前だと思っているので即座に「はい!お願いします」と答える。
奥方はいつも自前のエコバッグを持参していたが、私一人で行くようになってからエコバッグは忘れ、レジ袋を貰うようになってしまった。地元のスーパーでは大体どこもレジ袋は無料だ。買い物の量に応じて2~3枚貰う。
不要な客は、前もって「袋不要札」を買い物カゴに入れておけば2円ディスカウントされる。聞いた話だがレジ袋を有料にしているスーパーもあるらしい。
環境汚染や環境保護のことを考えれば、もしかしたら1袋50円ぐらいに有料化してもいいのではと思ったりする。そうすれば使用はかなり減るだろう。
ご存知のようにコンビニのレジ袋は完全に無料である。レジ袋が必要かどうかも尋ねてこない。
レジ袋は、我が家あるいは会社に着いた途端、その役割を終え、ほとんどがゴミ箱に直行する。こう見ると、我々は便利さの上にあぐらをかき、後先考えず、かなり無頓着にレジ袋を使っているような気がする。
テレビで、中国が日本から資源ゴミの輸入を拒否するというニュースをやっていた。これまでは日本やアメリカなど世界中から大量の資源ゴミを買い取り、リサイクルして石油や段ボールなどの原材料を作り出していたが、この輸入を制限したというのである。
資源ゴミには、特に廃棄プラスチック、古紙、繊維系廃棄物などがある。なぜ今までこうしたゴミを輸入してきたかといえば“ずばり”中国の人件費の安さである。段ボールやポリスチレンなどを自国で生産するより、海外から資源ゴミを買い取り人海戦術でリサイクルした方がコスト的に安く済むからだ。
しかし、1人あたりのGDPが世界第2位の経済大国にまでなるとその分人件費も高騰、一方で公害対策なども十分に取られなかったため、リサイクルの過程で汚染物質が垂れ流されるなどの環境汚染が進んでしまった。
そのため昨年12月、海外からの資源ゴミ輸入禁止に踏み切ったのである。テレビでは、行き場を失った大量の廃棄物が日本国内で山積みされている現状を映していた。
私達は自宅でも職場でも毎日大量のゴミを捨てている。
職場のゴミ箱は、可燃ゴミ、不燃ゴミ、ペットボトル、ビン・缶、お弁当パックと、かなり大雑把に分けられていた。随分家庭とは違うと思ったら、どうやら企業から出るこれらのゴミ類は「事業ゴミ」や「産業廃棄物」として扱われ、自治体が有料でクリーンセンターにて最終処理しているのである。
家庭から出るゴミは無料だが、企業から出る「事業ゴミ」は一度家庭ゴミと同様に分類されるため有料になる。
「ゴミ」を捨てるのにもお金がかかるのか? やれやれである。
例えばコンビニ弁当であれば、食べ残しも、お弁当パックも、何でも、レジ袋に一緒に入れてポイ捨てしてしまう。利便性は良いのだが、これが将来に渡って、どのようにこの地球の環境に跳ね返ってくるのかわからない。
あのスタバもプラスチック製のストローを止めたし、我々もそろそろゴミを減らす方法を考えるときに来ているのではないだろうか。
皆さん、ゴミを出さない社会を考えましょう。
株式会社インターコム
代表取締役会長 CEO 高橋 啓介
設立40周年動画
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