導入事例

《株式会社グリーンハウス様》
通信手順に対する高い知見と組織としての高い機動力…
「Biware」だからこそ、購入からわずか1か月でカットオーバーできました。

電子機器メーカー
全銀TCP/IP
Biware EDI Station

パソコン周辺機器を中心に、幅広い分野において電子機器製品の開発・販売を手がける株式会社グリーンハウス様。家電量販店やホームセンター、さらにはネット通販店まで、国内のほぼすべての主要な小売企業とEDIなどによる業務取引を日々行っておられます。
取引先の新規追加に伴って、全銀TCP/IP手順によるEDI取引体制の早急な構築が必要となる中、EDIの自動運用に対応し、かつ将来的に既存のEDI環境の集約にも対応できるEDIシステムとして「Biware EDI Station」をご採用いただきました。当時ご導入いただいた際の経緯や決め手などについて、商品戦略本部の重松様、管理部の横手様にお話を伺いました。

導入の経緯

全銀TCP/IP手順による新規取引を短期間で実現する
にあたり、実績のあるEDIパッケージの導入を検討

まずはEDIシステムの導入をご検討されたきっかけについて教えてください。

商品戦略本部 商品管理部 商品管理課 課長 重松 岳生様

ちょうど新たな家電量販店と取引を始めることになり、全銀TCP/IP手順によるEDI環境の構築が必要となりました。当社は、これまでも全銀TCP/IP手順による取引経験はありましたが、システムを構築した当時の担当者は既に退社していたこともあって、思った以上に構築作業がはかどらないまま時間だけが経過していきました。その後、約束していた取引開始日まで残り約1か月となり、仕切り直してEDI製品の選定に取り掛かったのがきっかけとなります。

EDI製品/サービスの選定はどのように進められたのでしょうか。

当時、全銀TCP/IP手順にまつわるシステム構築のノウハウが不足していましたので、最初はクラウド型のEDIサービス上ですべて管理することを考えていました。そこであるEDIサービスの利用を検討したのですが、当社が求めていたシステム要件やコスト要件に合わなかったり、そもそも1か月という短期間での構築が難しかったりと利用を諦めざるを得ませんでした。

その後、EDIパッケージ製品の方で検討することにしたのですが、とにかく限られた時間の中で新たなシステムを稼働させる必要がありましたので、すべてを一式任せられるだけの豊富なノウハウを持ったEDIベンダーにお願いしたいと考え、最終的にインターコムの「Biware EDI Station」を採用することにしました。

「Biware EDI Station」をご選定いただいたポイントについて、詳しくお聞かせください。

「Biware EDI Station」を採用した主なポイントは次の3点です。インターコムはEDIのソフトウェアベンダーとして十分な歴史があり、全銀TCP/IP手順に対する知見も高いと感じました。製品の優れた機能面に加え、EDIソフトベンダーとしての高い信頼性も踏まえて「Biware」に決めました。

導入の決め手
  • 短期間での導入に向けて、組織としての機動力の高さが感じられた点

    とにかく1か月間で新しいEDIシステムを稼働させることが絶対条件であったため、その点を意識しつつ商品選定を行った。実際、複数社に打診した中で、商品の説明と見積りをいただき、社内の稟議承認を経て正式な発注にいたるまで、最も短時間で進んだのがインターコムであった。迅速かつ真摯な対応を受けたことで、期日厳守に対する安心感があった。

  • インターフェースがわかりやすく、システム連携の構築が比較的簡単であった点

    導入に先立って商品を試用する時間は無かったものの、資料などを見る限り、「Biware EDI Station」のインターフェースがわかりやすい印象であった。例えば、一連のEDI処理のフローを専用画面から簡単に構築でき、後から見直しても処理の概要が一目で把握できるものになっていた。
    当社では、それまでEDI専用の共用PCで受信した後、受信ファイルを手動で基幹システム側に移動していた。「Biware EDI Station」なら、この作業の自動処理を比較的簡単に実現できると感じた。

  • 既存のEDI環境を含め、すべてを集約できるEDIパッケージであった点

    今回の新しいEDIシステムをデータセンター上で構築した後、社内PC上で運用している他のEDI通信環境(全銀TCP/IP手順およびJX手順)もデータセンター上のEDIサーバーに集約しようと考えていた。「Biware EDI Station」なら様々な通信手順に対応している上、仮想化環境での運用にも対応しており目的に適う商品であった。

導入の状況

仮想化環境でEDIサーバーを運用。
「SAP」や「DataSpider」と自動連携

導入状況について教えてください。

「Biware EDI Station」は、データセンター上の仮想サーバー(Hyper-V)に構築しています。EDIサーバーの後続には、データ変換サーバー(DataSpider)、基幹サーバー(SAP)をそれぞれ仮想化環境で構築しており、EDI取引の際は各サーバーが連携して取引データの処理を行います。
「DataSpider」との連携は、「Biware EDI Station」のフォルダー監視機能を使って実現しています。周りのシステム環境を変えることなく新たな仕組みを導入できるため、この機能は重宝しています。

「Biware EDI Station」では現状、小売1社(計3拠点)と全銀TCP/IP手順(クライアント側)で取引を行っています。取引している業務メッセージは「発注」、「納期回答」、「出荷」の3種類で、3拠点全体で1日に5回取引を行います。
ちなみに、他のEDI取引は本社の送受信専用PC(2台)で行っており、全銀TCP/IP手順とJX手順(各クライアント側)を適宜使い分けています。社内PCでは、停電やハードウェアの故障といった不測の事態への備えが十分とは言えませんので、近々データセンター上の「Biware EDI Station」に集約する予定です。

株式会社グリーンハウス様 EDIシステム概要図

2017年5月に「Biware EDI Station Standard(全銀/JCA)」を購入。現在はアップデートを行い、Ver.2で運用している。
購入して約1か月後の2017年6月には本稼働を始めたが、取引先との接続テストに2週間程度かかったため、実質的な構築期間はわずか2週間程度であった。
本社、データセンターの他に各事業拠点や物流倉庫ともVPNでつながっており、物流倉庫への出荷指示などはVPN上で行っている。その他、仕入れ先については9割以上が海外企業である。取引先は多数存在する一方、1社あたりの取引量はそれほど多くないため、仕入れ先との取引はメール(手動)が中心となっている。

運用と効果

EDI取引にまつわる一連の処理が自動化され、
取引業務の省力化を実現

導入効果についてお聞かせください。

管理部 管理課 横手 祥司様

当初の予定通り、EDI取引にまつわる一連の処理を人の手を介さずにすべて自動化できたことが一番大きな効果となります。
これまで、受信の際は一旦共用PCで受信した注文ファイルを、変換処理を行って基幹システムへ取り込むために専用のフォルダーに手動で移動していました。また送信の際は、基幹システムから出力して変換処理を行った出荷情報ファイルを、EDI送信のために手動で共用PCに移動していました。当社のEDIによる取引は取引量ベースで8割相当を占めます。まだ従来の環境でのEDI取引も併用しており、全体として見れば効果は限定的ですが、今後他のEDI取引もすべて「Biware EDI Station」に集約することで、取引業務の大幅な省力化につながると思っています。

その他、「Biware EDI Station」を導入して約1年が経過しましたが、今のところ何らトラブルなく運用できています。Ver.2へアップデートする際にサポートサービスを利用しましたが、メールで問い合わせた際のレスポンスが早かった印象があります。そのようなサポート面の機動力に対しても安心感を持っています。

その他、EDIシステムに関する今後の方針などありましたらお聞かせください。

当社の取引先であるホームセンター業界の小売各社では、従来のEDIから流通BMSへと完全に切り替える動きが少しずつ進んでいます。INSネット ディジタル通信モードのサービス終了を控え、この傾向は今後ますます高まることが予想されます。当社でも移行要請に対して柔軟に対応できるよう、可能な準備はしておきたいと思います。

掲載している情報は、取材日時点のものになります。
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