「テレワーク管理」と「MaLion」
テレワークとは、ITを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
テレワークは働く場所によって、
- 自宅利用型テレワーク(在宅勤務)
- モバイルワーク
- 施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)
参考:一般社団法人日本テレワーク協会 Webサイト
「MaLion」では、従業員のあらゆるPC操作をログ収集することで、勤務状況を把握できます。クラウドサービスのため、リモートアクセス環境などの特別な仕組みを用意することなく安全にログを収集できます。また多数のレポートテンプレートを基に、目的に応じてわかりやすい形で出力することができます。
例えば、テレワーカーのPCの稼動傾向を棒グラフの時間軸上に色分けして表示する「端末稼働状況一覧レポート」で勤務状況の概要を把握。レポート上で気になる傾向が見られる場合は、Webアクセスやメール送信など、操作の種類別にログ表示の切り替えができる管理ツール上から、該当の時間帯の操作ログを確認して原因を突き止めるといった使い方ができます。
管理ツールでは、操作の種類別にログを表示できる。時系列にソートして表示することも可能
「残業管理」と「MaLion」
これまで行政指導のみとなっていた残業時間の上限が働き方改革関連法の成立によって法制化されました(時間外労働の上限規制)。残業時間の上限は原則、月45時間/年360時間であり、臨時的な特別な事情がない限りこれを超えることはできなくなります。臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間/月100時間未満(休日労働含む)/複数月平均80時間(休日労働含む)/月45時間超の残業は年6か月までの各上限を超えることはできません。当然ながら、時間外/休日労働は、前提として36協定の締結(労使の合意)が必要となります。
参考:厚生労働省「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の概要
期間 | 一般労働者の上限 | 1年単位の変形労働時間制労働者の上限 |
---|---|---|
1ヶ月 | 45時間 | 42時間 |
2ヶ月 | 81時間 | 75時間 |
3ヶ月 | 120時間 | 110時間 |
1年 | 360時間 | 320時間 |
「MaLion」では、就業管理システムの「クロノスPerformance」や「SMILE V 勤怠管理テンプレート」、「AKASHI」、「KING OF TIME」、「ManageOZO3 勤怠」、「ジョブカン勤怠管理」、「RocoTime」、「就業大臣NX」、「奉行Edge 勤怠管理クラウド」、「チムスピ勤怠」、「マネーフォワード クラウド勤怠」と連携し、従業員の出退勤情報(打刻データ)を「MaLion」に集約します。「MaLion」が収集する従業員のPC稼動情報(ログデータ)と併せて分析し、勤務状況をレポート出力できます(端末稼働状況一覧レポート)。
例えば、退勤の記録があるのにPCがアクティブな状態にあれば、サービス残業が行われている可能性があり、改善が必要となります。「時間外労働の上限規制」への対応にあたり、労働時間の正確な現状把握を行う上で有効活用いただけます。また働き方改革関連法では、努力義務として「勤務間インターバル制度」の普及促進が掲げられています。前日の就業時刻から一定時間の休息が確保されているのかを把握する上でも本レポートを有効活用できます。
さらに「MaLion」では、終業時刻が迫ったタイミングで従業員のPCに対して警告を表示したり、終業時刻を経過してもなお稼動しているPCに対し、強制的にシャットダウンを実行したりすることができます。夜間や休日など勤務時間外は一切PCを起動させないようにすることもできます。会社への申告なしに勝手に残業することのないよう徹底することが可能です。
就業管理システムと連携し、残業を徹底管理
- “厚生労働省ガイドライン” に沿った労働時間の適切な管理を!
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労働時間や残業時間の上限などについて制度化されている以上、使用者は、従業員の労働時間について、適正に把握し管理していく必要があります。厚生労働省が公表した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、労働時間把握のための具体的な措置が示されています。
本ガイドラインでは、労働時間の適正な把握のために、原則として次のいずれかの方法で従業員の始業・終業時刻を確認し、記録することが示されています。
- 使用者自ら現認することにより確認し、適正に記録する。
- タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録する。
さらに、客観的な記録に基づくことを原則としつつ自己申告制も併用して労働時間を把握する場合の措置についても何点か示されています(一部抜粋)。
- 入退場記録やパソコンの使用時間の記録など、事業場内にいた時間の分かるデータと従業員からの自己申告により把握した労働時間との間に著しい乖離が生じている場合、実態調査を実施し、所要の労働時間の補正を行う。
集約した出退勤情報とPC稼動情報をもとに勤務状況をレポート出力(見える化)する「MaLion」なら、本ガイドラインに則った労働時間の適切な管理にも有効活用いただけます。
参考:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
MaLionでできる働き方改革
「テレワーク管理」「残業管理」に焦点を当ててご紹介してきた「MaLion」の働き方改革関連機能。
ここでは各機能について個別に詳しくご紹介いたします。
サービス残業の是正や労働状況の把握を支援
就業管理システムが管理する勤怠情報(打刻データ)を「MaLion」に集約、「MaLion」が管理するPC稼動情報と併せて従業員PC別に稼働状況をグラフ表示します。これにより、例えば退勤処理後にサービス残業を行っている従業員やPCの電源が入ったまま退社している従業員などを確認できます。
※勤怠システムとの連携で、打刻とPC稼働状況のズレを可視化できます。※本機能を利用する場合、クラウドの場合でもネットワーク内に電源監視用のPCを常時稼働させる必要があります。
徹底した残業管理を支援
終業時刻が経過したタイミングで各従業員PCに対して警告を表示し、残業の抑制を図ることができます。さらに警告後もそのまま稼動し続けるPCに対し、強制シャットダウンを実行することもできます。組織への事前申請なしに勝手に残業することのないよう徹底できます。
PC操作ログ収集により、従業員の労働状況を詳しく記録
従業員の長時間労働の削減に努める一方で、就業時間内にしっかりと働いているのかについても、使用者にとっては管理したいポイントとなります。「MaLion」では、Webアクセス、メール送受信、USBメモリによるデータの持ち出しなど、従業員の様々なPC操作をすべてログ収集します。従業員が何をやっているのかをログから詳しく把握できるだけでなく、ログ収集していることを従業員に開示することで、業務外の操作を抑止させ、労働生産性の改善を図ることができます。
タイムカード打刻前後の残業発見に
PCで最初に画面を表示した時刻と最後に表示した時刻を抽出します。初回操作と最終操作のログ時刻を確認することで、業務終了時刻を把握できます。
さらに、タイムカードの打刻時間と突合することで、隠れた残業の発見が可能になり、法令を遵守した勤怠管理が実現します。
AIで勤務時間の異常を多次元分析
「MaLion」のOSログオン監視ログをもとに、AIで多次元分析を実行。異常なログオン/ログオフ時刻を分析し、異常の度合いが高い順に積み上げグラフと総合スコアで分析結果をレポート出力します。管理者は異常の傾向を把握してその根拠となったログを確認した後、該当の従業員に注意を促すなどの対策を講じることができます。
働き方改革におけるMaLionの活用事例
業界別に「MaLion」を活用した働き方改革の推進事例を一部ご紹介いたします。
ケース1印刷・出版・広告業界
制作や入稿作業にMac端末を利用しているが、Macを中心とした業務ネットワークとWindowsを中心とした社内ネットワークはセキュリティの観点から切り離している。両ネットワーク上の業務における生産性の向上を実現するべく、「MaLion」の「端末稼働状況一覧レポート」を利用して、就業時間中の実労働状況や残業状況の把握に努めている。
導入台数 | 150台(Win:100台/Mac:50台) |
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活用機能 | 操作ログ収集全般 IT資産情報収集 外部デバイス制御 BIレポート※ |
ケース2IT業界
Mac端末の増加に伴い、WindowsとMacの統合管理を実現するべくWindowsのみ対応の同種製品から「MaLion」へ移行した。労働生産性の向上を実現するべく、「端末稼働状況一覧レポート」を利用して、全社員の端末利用状況を確認している。
導入台数 | 450台(Win:250台/Mac:200台) |
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活用機能 | アプリケーション起動制御 リモートロック アクティブウィンドウ監視 BIレポート※ |
ケース3不動産業界
それまで従業員の時間外労働に対する管理が不十分な中、サービス残業の把握と是正を徹底するべく、「MaLion」のログオン監視ログ(ログオン/ログオフ時間)と勤怠システムの打刻データを突き合わせることで労務管理の強化を実現している。
導入台数 | 50台(Win:50台) |
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活用機能 | 操作ログ収集全般 |